ビバ! pic.twitter.com/7ur9Ga4osf
— 奏 (@emit_efil) 2021年3月13日
と、いうわけで先週ビバってきた。
以下ネタバレしまくりマクリスティー。
内見行ったら住宅街から出られなくなりダンボール箱で届けられた謎の赤ちゃんを育てなければいけなくなる話。
コピペで貼り付けたみたいなミントグリーンの家と壁紙みたいな雲がぷかぷか浮かぶ住宅街ヨンダー。かわいい。
あの場所に閉じ込められたら一番やだなと思ったのは娯楽が全くないことだ。
テレビもあるけどデヴィッド・リンチみたいな映像延々流れてんのマジキツい。
でも子供の身長を柱に刻むときに鉛筆使ってたから筆記具はあるっぽいな。
お絵描きくらいはできるかもしれん。
食べ物や消耗品などの生活物資は何者かによってダンボール箱で配送されるが、見張っていても目を一瞬離した隙に届くので追跡して脱出するのは不可能。
食い物は味がしないというのも地獄。
飯がまずい世界マジで無理でしょ、、、
私なら3日で自暴自棄になり全裸で家の前を疾走したりツルハシで隣家を破壊して回ったり食べ物を粗末に扱ったり子供を土に埋めたりカレピッピに暴力振るうようになると思うんだが、主人公カップルあんまりそういう破壊行動に出ないんだよな。
なんならあの二人は途中若干険悪になるが最後までお互いのことを想いあっていたのでよくできた人間だなぁと思っていたが、人間は所詮野蛮な動物なので社会と隔絶された場所で社会性を保つのなんて仏僧でもなければ無理かと。
なのであの空間では精神になんらかの影響を与えて自暴自棄にならないようにしているんだと思う。
「子供を育てさせる」のがあの空間とあのカップルが閉じ込められた最大の理由目的なので、それが成されないと上位存在の目的が破綻してしまう。
最初に脱出を試みたとき、何度もカーブを曲がってしまうと思われる描写があったり、子供を殺せなかったり、穴を掘ることに取り憑かれたりするのも実は操られていたからなのではないか。
人間の元々の母性・父性によってあぁなるとは思えない。
っていうかあの子供本当にかわいくない。
気に入らないことあるといきなり絶叫するし。一緒に生活するの無理すぎでしょ。
先日鉄腕DASHでハリガネムシの生態について取り上げられていたが、あんなかんじで操られている可能性が高い。
さらには不動産屋に来る段階で既に適性のあるカップルを選別しているとか、太陽の動きで時間間隔を狂わせているのではないかとか、色々なことを想像してしまう。
いくらなんでもあんなところにずっといたらとても正気ではいられないだろう。
現状から目をそらすための逃避行動として穴掘り・子育てに全振りしているという考え方もできる。
しかしながら、この穴掘り=仕事、子育てに全振りするというのは実に見慣れた光景であり「まともな職について結婚して子育てをする」ことが絶対的な幸せであるという価値観を当たり前のように受け入れてきた人間の姿そのものだ。
それをデフォルメしたのがまさにビバリウムの中の世界。
冒頭、カッコウの托卵の映像がインサートされるが、これが上位存在の本作での目的を表している。が、ラストで古くなった不動産屋が新しい個体により処分されるシーンで子孫を残すことに全振りした生命の本質のグロテスクさが二重に感じられるような嫌なつくりになっている。
果たして生きる意味とは、、、
最初、この先もっと陰惨な胸糞展開があるのではないかと思っていたのだが、そのあたりは意外と良心的でしたね。まぁ閉じ込めて子育てさせるののどこが良心的なんだっつー話だが。
エンディングに爆音で流れるXTCがクる。