WORLDISTA雑感

 

昨日NEWSのライブBDフラゲした。
昨年のツアーWORLDISTAの最終公演を収録したものである。
帰ってからライブ本編をぶっ続けで見た。

 NEWSはライブの映像化が他のジャニーズのグループに比べると早いとは言えない。

というか、NEWSの作品のリリースペース自体が他のグループに比べると非常にゆっくりだ。
私はこのことについて、一つ一つの作品に対して時間をかけて丁寧に作られている。というふうに解釈している。
今回の円盤に関しても、カメラワークひとつとっても彼らのこだわりが詰まっていた。
 
とにかく「どういったものを届けるか」という点に関して彼らは全くの妥協を許さない。
それが最も顕著に表れているのがライブだ。
 
この作品には彼らのライブに対しての妥協なきこだわりが相変わらず焼き付けられていた。
コンセプト、演出、セトリ、舞台美術、そして衣装にパフォーマンス、その全てが一級品。
正直、私はNEWSのライブがジャニーズのどのグループよりも一番いいと思っている。
あんなにクリエイティビティに満ちていて、自分たちの見せたいものを表現していて、尚且つそれを実現するチームがあって、それら全てがファンのためにある。
 
このライブが行われたときと現在のNEWSのグループの形は変わってしまったが、WORLDISTAという作品はどういう因果か仮想空間をテーマにしているため季節も時間も場所も越える場所にある。
車で空を飛んだり、毎日がクリスマスだったりするんだから現在いないメンバーがいるぐらい何も不思議ではないだろう。
ライブというもの自体が作り出された空間でもあるし、ライブの記録作品なんていうのはまさに、何もかも越えたあの日あの瞬間を現出させるための装置として機能する。
だからこの作品を見ているとき、私は確かにあの頃のNEWSを体験していた。
 
そこにあったのは単純でつまらない感傷なんかではなく、これだけのものを作り出せる人たちがこの先作り出すものが素晴らしくないわけがないという確信だった。
私が7年好きなアイドルはいつだって「最新が最高」を更新し続けた。
こんなにすごいアルバムやライブを作り出してしまって次回大丈夫なんだろうかと思っても、その想像をいつだって越えてきた。
 
私はよく、NEWSのことを「物語という名の業を背負わされしグループ」と形容してしまうのだけれど、最新アルバムたる「STORY」までの一連の流れと作り上げてくる作品、歌う歌、グループそのものの状況があまりにもリンクしすぎて恐れおののいている。勿論そんなこと本人たちも全く意図していないだろうけど。
 
しかし、意味なんてものは後からいくらでも後付けできるものだし目の前の材料からどういう物語を見出してしまうかは受け取り手の勝手な解釈でしかない。
彼らに物語を勝手に背負わせてるのは他ならぬ私自身なのだろう。
意図しない意図まで勝手に汲み取るのは作品に触れる上では邪魔にしかならないのでやめたほうがいい。
 
彼らの当初描いてた設計図とは大きく変わってしまうだろうけど、むしろそれすら逆手にとって思いもよらないような新たな景色を見せてくれるはずだ。
突き付けられた残酷なまでに圧倒的なリアルの、その先を。
まだ真っ白なページの物語の続きを描いていくのは誰でもなく、ペンを投げ捨てなかった彼ら自身だ。
 
“後悔先に立たずなれど 逆境転じて福と成せ
未来へ 壁を越えて 進め