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まさかライダー映画を見に行く日が来るとは。
平成ライダーのシリーズ、エグゼゼイドは飛び飛びでしか見ていないのでまともに見始めたのはビルドからだ。
プリキュアも見ているのでその流れで見始めたのだが、結構ストーリーが複雑だったりするのでちゃんと見ていないとわからない。
テレビの前で正座待機しながら見るとかではなく朝に化粧をしながらとか見るので。
大体朝は居間のテレビで父がサンデーモーニングを見ているため使えないしな。

シリーズをそんなに網羅しているわけではないのだが、今期のゼロワンは特に毎週とても楽しみにしている。
主題歌が西川貴教とJだというのもあるし、AIに自我が芽生えるシンギュラリティがカギになってくるというストーリーもよい。

今回の映画は前作のジオウとのコラボなわけだが、ジオウでの歴史改変とゼロワンのシンギュラリティというテーマがうまく合わさった内容になっていると思う。

仮面ライダーのシリーズというと、私は最初に見たときエフェクトバキバキでド派手な戦闘シーンに度肝を抜かれたのだが、今回の映画は割と生身の人間のアクションががっつり描かれているというのも特徴だろう。
とはいえ今回ライダー劇場版を見るのが初めてなので他シリーズとの比較はできないのだが。

特に前半のヒューマギアに追われ飛電本社から逃げる或人を不破と刃が拾いカーチェイスをするシーンとレジスタンス本拠地にヒューマギアの軍勢が攻めてくるところの戦闘シーンはかなりよかった。
銃撃戦のとことかかなり本格的だと思った。
サブマシンガンを打ちまくるフワさんめちゃくちゃフワさんって感じでよかった。
遠方からの狙撃でバッタバッタと敵を倒していくゆあさんもよかった。ゴルゴか。

ジオウ組は冒頭、本編からの学パロの流れから歴史改変後の世界に突然ぶっ込まれるのだが、本編であれだけの修羅場をかいくぐってきた我が魔王、さすがに魔王スキルが上がっているのですぐにタイムジャッカーの対処に乗り出す。
おなじみのメンバーとの掛け合いもよかった。
特にウォズさんが今回変身なしの生身で戦うシーンがあるのだが、普通に強くて笑った。
涼しい顔して本で殴るなよ。そしてやはりストールが大活躍だった。

今回世界線が書き換えられた話なので滅亡迅雷.netの立ち位置も変わっている。
ヒューマギアが統治している世界なので、人間側のレジスタンスを制圧する部隊を統率する役割になっているのだが、お洋服が小奇麗!
迅くんのお帽子被ったスタイリングがかわいい。

今回ゲストタイムジャッカーの生駒ちゃんは目的がいまいち不明瞭だったりもしたがボクっ子で不遜な感じでとてもよかった。
生駒ちゃんのボクっ子設定とてもいいのでもっとくれ。
変身後がかなり凶悪だった。いやいや、君が目指している仮面ライダーそれでいいのか、、、っていう。デザイン的に。

或人の父が最後に或人に言うセリフがめっちゃよかった。
ネタバレになるからちょっと書けないけど。
或人の社長という設定について一歩踏み込んだセリフだったと思う。

イズちゃんはめちゃくちゃヒロインだった。とってもかわいい。

あと今回の映画、副社長の福添がかなりよかった。
本編では或人のことを目の上のタンコブとして敵対視している小せぇ男という立ち位置なわけだが、映画版では先代の意思を受け継ぎ守ろうとする企業人としてのアツい一面が出ていてよかった。実質プロジェクトX
児嶋の株が上がるのでみんなたちも令ジェネを見ような。

東京の幽霊事件 封印された裏歴史 (角川書店単行本)


夏頃、丸の内のジュンク堂で買ってきてずっと読みかけだったがようやく読み終わった。
小池壮彦の本は怪談や心霊スポットを多角的な面から捉え、なぜそのような話が生まれるに至ったのかの過程を読み解いていくわけだが、今回は近代というよりも結構さかのぼった歴史まで辿っているので、一風変わった歴史書として面白い。

特に東京という場所はあっという間に風景が入れ替わってしまうため、昔ながらの風景を残しているところのほうが少ない。
そんな中で現在残る痕跡、面影、そういったものを拾い上げていき、解説していくのはとても興味深いし、怪談話という『歴史にのらない歴史』はそこに生きていた人々の息吹を感じられるものだ。

個人的には歌舞伎町のホテルの話がこの本の中では異色で好きだったのだが、これは近代の話であり、今まで読んだ小池壮彦の著書とテイストが近かったからかもしれない。
あと、番外編のダムの話などもよかった。

 

  • 冬、今日、タワー

Bright Ground Music

年末になるとモノブライトの「Bright Ground Music」というアルバムが聴きたくなる。
このアルバムに入っている「冬、今日、タワー」という曲がすごく好きだ。
「冬、今日、タワー」=トウキョウタワーなわけだが、敢えてこの表記になっていることで東京タワーだけではなく、どこの街のタワーにも重ねられるようになっている。
勿論私は札幌に住んでいるのでテレビ塔にこの曲を重ねてしまうのだが。
ありふれた冬の街の風景を描いたこの曲はささやかな日常に対する愛おしさが溢れているし、聴く人を選ばない普遍性を持った楽曲だ。
とか、そんな理屈はどうでもよくて、とにかくいい曲だなぁ~~~~~ってなる。

 


モノブライト 「冬、今日、タワー」 MUSIC VIDEO


「Bright Ground Music」はモノブライトとしては活動休止前の最後のオリジナルアルバムになったのだが(リリース後、セルフカヴァーアルバムを出している)、どの曲もバラエティに富んでいながら彼らのカラーや衝動が強く出ていて、それなのに音楽的な実験精神が溢れたアルバムになっていると久しぶりに聴いていて思った。
まぎれもない最高傑作。
確かにこんな素晴らしい作品を作ってしまうと、次の一手が出せなくなるのもわからなくもない。

今年は彼らと同時代に活動していたNICO Touches the Wallsが活動を終了したが、なんとなく、最高なアルバムを作ってしまうとそこに限界を見てしまうものなのだろうか、と、この2バンドを重ねてしまう。
全然音楽性は違うけど。

モノブライトの場合、解散でも終了でもなく活動休止なので、気が向いたらまたやってくれないかなと思う。